誰もが、近い将来起こりうる”南海トラフ地震”を含む巨大地震の発生を懸念しているのではないだろうか。
地震の規模や震源地が事前に予知できれば、被害を抑える事が可能になってくるのだが、、
残念ながら、現代の科学では完全に地震発生を予知する事は難しいといわれている。
一方で、”地震の前兆”ではないかといわれる自然現象や動物の異常行動などは、これまでに多数報告されているようだ。
巷でよくいわれる”地震雲”の存在を疑う人も多いだろうが、
日本にはかつて、地震雲で地震を予知していた男が存在したという。。
地震雲は地震の前兆?
引用:Twitter
地震の前には、必ずと言って良いほど地震雲の発生が報告されている。
ただ、専門家の意見ではなく、Twitterなどでの投稿によるものが多いかもしれない。
”地震雲”の基準は人それぞれであり、その存在自体が科学的に証明されている訳でもない。
気象庁は、「地震雲という雲は存在せず、大気中に発生する雲と大地で発生する地震という現象は関連性が無い」という見解を示しているが、、
しかし、地震雲と地震発生の関連性について、「地震発生前には震源地の周辺から電磁波が発生し、雲の形成に影響する」といった研究結果も報告されている。
東日本大震災の5日前には、電気通信大学の研究グループが震源地上空の電離層の乱れを確認していた。
阪神淡路大震災の2週間前から直前にかけては、テレビやラジオのノイズ、携帯電話やリモコンの異常動作などが多く報告されている。
さらに地震発生の直前と発生後には、地面から異常な電波放射が確認されているのだ。
これらの事からも、「雲と地震には関連性が全くない」と越論付けるのは尚早だといえる。
また、東洋では古来より、雲の動きや形状・風の強さや向きなどから天気を予知する『観天望気』というものがある。
それと同じく、『宏観異常』の観察によって地震の予知もされてきた記録があるのだ。
中国では、1975年に発生した海城地震の予知に成功し、事前の避難などで被害を抑えている。
地震雲で地震を予知した男
引用:Twitter
日本でも、鍵田忠三郎という人物が雲と地震の関係性を唱え、1948年には福井地震の発生を2日前に予知した。
彼は”地震雲”の発見から、数百回の地震を予知して的中させたといわれている。
雲の形や動きから地震を予知したり、”地震雲”という言葉を世に広めたのは鍵田忠三なのである。
彼が「恐ろしい」と感じる雲が発生すれば、数日後にはどこかで大地震が起こったという。
彼いわく地震雲は震源地の上空に発生するとは限らず、遠く離れた場所の地震を表す場合もあるそうだ。
さらに、通常の雲と地震雲の判別は非常に難しく、見分けがつくようになるまで鍵田忠三郎ですら10年以上かかったといわれる。
地震雲の観測によって数々の地震を予知してきた鍵田忠三郎だが、惜しくも阪神大震災の前年に亡くなっている。
地震雲の種類は?
鍵田忠三郎によれば、地震雲の中でも最も出現する割合が高いといわれているのが「晴れた空に一筋の太い帯状の雲」だという。
引用:Twitter
雲の形状が”放射型”か”波紋型”かによって、地震が発生する方向まで判断できるそうだ。
この雲を確認した場合、数日〜10日以内に地震が発生する可能性が高いといわれる。
放射状型
断層型
肋骨状型
竜巻型
引用:Twitter
なお、これらが本当に地震雲であるかどうかの判別は人によって違う為、ここで紹介した写真はあくまでイメージ写真として捉えてほしい。
この他にも、半円状に湾曲した弓状、波紋型、さや豆状、稲穂型、石垣状、点状、レンズ状など様々な地震雲が存在するという。
周囲の雲と比べて低い位置にあり、風で流される事なく当分同じ位置にある雲なども地震雲である可能性が高いそうだ。
今後さらに地震と雲の関連性について研究が進み、地震の予知によって被害が最小限に抑えられるようになる事を願う。
近い将来、天気予報で”地震雲”の発生が報道される日が来るのかもしれない。。