宮崎駿が激怒した「風の谷のナウシカ」の王蟲虐殺ゲーム

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ジブリの作品が題材のゲームって見ないなぁと思ったことはありませんか?

大ヒットの映画でゲームを作れば子供たちにうける!とゲームメーカーも思うこともあるでしょう。
しかし、ジブリのゲームが存在しない理由はあるのです。

いや、かつて「風の谷のナウシカ」のゲームは実は存在したのです。

ナウシカの映画公開の時代は、ファミコンが世に出たばかりで、家庭用ゲーム機の裏側でPCゲームとして出されていました。

しかし、その内容は宮崎駿監督の知らないところで、「ナウシカが王蟲や蟲をバンバン殺すゲーム」だったため、自分の世界観を大事にする監督の逆鱗に触れ、「ジブリのゲームを二度と出さない」ということになったのだ。

真相

この話は一部を除いて大枠としては事実とされています。

そのゲームは、1984年(映画公開と同じ年)にMSXというパソコン筐体のソフトとして発売されていた。(その他アドベンチャーゲームもありました)。

ここで実際にどのようなゲームだったかを見てみましょう。

タイトルが
「忘れじのナウシカ・ゲーム」

昔のパソコンには日本語を表示する能力が欠けているので、ロード中には英語タイトルが表示される。
「never forget to NAUSICAA game forever」訳すると、「絶対にナウシカゲームを忘れない、永遠に・・・」と、どんだけ忘れないんだ!って少し大げさなタイトルになります。

販売は「technopolis soft(テクノポリスソフト)」。この名前自体は聞き覚えがないけれど、徳間書店系列のソフトハウス(主に販売)で、後にラブクエストというキチガイRPGをスーファミで出したことで有名です。制作会社は「misschoice」ミスチョイス? 何かここからしてもういろんな意味でミスチョイスしていそうな雰囲気です。

タイトル画面は

まぁ、昔のゲームなんてこんなもんです。

敵のいない背景をガンシップがひたすら飛んでいるだけのデモ?ですが、このゲームの唯一 「おっ!」と思ったところは、このデモ機のガンシップを操作できるのです。飛び方や着陸の練習ができます。デモで操作ができるのは影の伝説しか知りませんので、当時としては斬新なアイデアだったのかもしれません。
ただ、このまま放っておくと、ゴールまで着いてしまいます。始める前からゴール見せてどうする。。。


いよいよスタートです。

▲キャラクタ解説図

いろいろつっこみどころがありますが、絵柄は昔のゲームなので多めに見ましょう。

2面までしかないのに「ROUND 001」というのは大げさですね(頭脳戦艦ガルじゃあるまいし)。

ガンシップやバージってなんじゃらほいって言う人はテレビを見てください。

簡単に言えば、「ガンシップ」が戦闘機で「バージ」が輸送機&補給機です。

そうです、この忘れじのナウシカはガンシップを自機とした「シューティングゲーム」なのです。

ストーリーはと言うと、「土鬼(ドルク)の浮き砲台が風の谷に侵攻してきている! ナウシカは土鬼の偉い人と話をつけ、浮き砲台の侵攻をやめさせて『風使い』となれ!」

土鬼はトルメキアと戦争している国家であり、これは映画版ではなく原作をモチーフとしたお話です(実際に土鬼は風の谷に侵攻しませんが)。原作の漫画は、ナウシカの入浴シーン見たさに読んだ人も多いのではないでしょうか。


さて、シューティングといって、やっぱり蟲を殺すんだな!とこの画面を見たら思うでしょうが。上の画面を見ると、蟲が腐海を抜け出して、風の谷まで来てるので、風の谷はもうすぐ腐海に呑まれるんじゃないかと思いますが、それはともかくこの蟲はまったく動きません。延々と配置されていますが、その配置図もずっと同じです。

そして撃っても殺せませんし、当たっても死にません。単なる背景かよ!と思ってるとそうではなく、当たると点数がどんどん減っていきます。
風使いなら蟲を傷つけず飛べ!
というのがこのゲームの趣旨なんじゃないでしょうか。まぁ無理なんですが。。。

ちなみにバックグラウンドの音楽はあのシンボルテーマとなった「風の谷のナウシカ(安田成美Ver.)」です。シューティングゲームとして、これほどそぐわない曲が使われたのは奇跡的なことです。

さて、蟲も殺せないこのゲームでは、何を倒すゲームなのかなぁ、と飛び続けていると

腐海の森やら巨神兵の化石(攻撃してこない背景です)やらが出てきます。土鬼の本拠地を目指すのですが、ガンシップは燃料が切れるので補給しなければなりません。ただし、腐海には降りられないので、腐海が切れるランディングポイントに着陸をして給油をします。そのため、バージを連れて飛ぶことになるのです。そういった意味では、不自然な点がない理屈の通った作りになっています。

ただ、この着陸のタイミングが非常に難しく

下降、減速のキーの微妙なタッチが要求されます。腐海の上を飛んでいるときが何もなく暇すぎるので、ぼーっとしていると、ランディングポイントをあっさり通り過ぎて墜落することもしばしばです。こんなに難しいフライトシミュレーションは類を見ないと思います。窮めるまで5年はかかります。バージを忘れて(いちいち着脱しなければなりません)、離陸してしまうと後は燃料切れの旅が待っているだけです。
後、天井?にぶつかると失速して墜落します。かなり大気圏が低く設定されています(やっぱり火星説が!?)


そんな感じでフライトシミュレートを2回行っていると、やっと敵が出てきます。
浮き砲台


飛行ガメ


なじみがないかもしれませんが、漫画版だと

こんなやつです。飛行ガメ(亀ではなくて甕)は土鬼の乗り物(戦艦護衛機みたいなもの)ですが、映画版ではペジテの人が王蟲の幼虫を吊り下げて運んでいましたね。アレです。

この浮き砲台と飛行ガメは高速で飛んでくるわ、追ってくるわで始末に終えません。とにかくガンシップ砲を撃ちまくりながら進むしかない

と思ってたら

 訳:浮き砲台破壊しやがった!
浮き砲台に命中した瞬間に、ゲームオーバーになりました。

「一撃で・・・一撃で撃破か!なんということだ。あのガンシップは戦艦並みのビーム砲を持っているのか...!」

これだけ強ければ戦争しても負けないんではないかと思いますが、あくまでこれは優しい子「ナウシカ」がテーマになっているので、平和的解決をしなければなりません。ナウシカに血は似合わないのです!

でも
飛行ガメはおもしろいように迎撃できます。ナウシカは血が大好きなのです!
と、言いたい所ですが、飛行ガメが強いというより、ひどいです。あんなのよけられるわけがない。倒しても爆風に巻き込まれたらそれもアウトなので、浮き砲台もそうだが、自分の針路に現れないことを祈るしかない。やられたらスタート地点の風の谷まで戻されるという屈辱システムです。単調な割りに難しく死んだら最初っからというなかなかのクソゲーっぷりです。
しかも、相手は戻されることなくどんどん侵攻してきます。やられたら飛行ガメが序盤から出てきてやられるたびに難しくなるという珍しい(酷い)システムをとっています。


こんなんでクリアできるわけがない!と思っていたゲームなのですが、実は超必勝法があるのです。
それは

ナウシカでおなじみの「メーヴェ」です。

これがガンシップから発射できるのです。


う~ん、干していたブラジャーが風で飛ばされたみたいですね

白い鳥の人なのに、青くなっちゃってます。後、ほんの1ピクセルでもいいからナウシカっぽい人をつけてほしかったかな、とも思います。

で、メーヴェの何が最強なのかと言うと、
「腐海の中でも飛べる」「燃料減らねえ」ということに尽きます。

これで浮き砲台にも飛行ガメにもやられなくなり、ゴールまで何事もなく進むことができます。
この時点でゲーム性は「ゼロ」になりました

しかもガンシップに比べると、紙飛行機かしら?と思うぐらい遅いので、退屈度はMAXです。

土鬼の本拠地?についたら「交渉ボタン」発動で、偉い人(この辺あいまい)と交渉(説得)をします。

今流行の「交渉人」というやつです。

説得と言えば昔、維新の嵐という幕末のシミュレーションゲームがあって、
 (c)光栄
キーを連打したりカードバトルのように「説得」するという画期的なシステムがあったのだが、このナウシカではそんなものは用意されていません(当たり前だ)。
土鬼「では、私と麻雀で勝負だ!」
とかいって、いきなり麻雀ゲームが始まったら、このゲームはいろんな意味で神だと思うのですが、それもかないませんでした。

土鬼の偉い人から「停戦命令書」を手に入れたナウシカは(想像ですが)、いち早く浮き砲台を目指します。このとき、メーヴェでゆっくり帰っていると

間に合わずに風の谷は浮き砲台に侵略されてしまいます(このゲームにユパ様は登場しません、ていうか人に見えるものはどこにも登場しません)。

ですから、1回自爆して風の谷に戻されてから浮き砲台に向かうのがセオリーです。ナウシカ死亡!

こうして浮き砲台を説得すると、浮き砲台は土鬼の国に帰って行きます。(でもその後もなぜか飛行ガメは襲ってきます。)


こうして、「よい 風使い」の称号を得ることができたのです。飛行ガメにおもくそ風の谷がぶっ壊されているように見えますが、安心してください単なるバグです。

風の谷はナウシカのおかげで助かることができました。

HAPPY END。。。

いままでご愛読ありがとうございました。





ROUND 002 なんでやねん!


まったく同じことの繰り返しがこの後、行われます。。。また土鬼が攻めてきたんでしょうか?


と、そんな感じのゲームなのですが、そういえばあのキャラはどうしたんでしょうか。
王蟲(オーム)です。

王蟲はまるで隠れキャラのように腐海の森に突如として現れます。

いた! どす黒くて悪役にしか見えません。。。目もデコトラのようだし。。。
どこで現れるかも分からずに、一瞬で通り過ぎてしまうので、「ホエールウオッチング」で鯨を見つけるようなあんな感覚です。


腐海にいるため攻撃するのは非常に難しいのですが、がんばってガンシップで攻撃すると

目が攻撃色になって、風の谷に向かって猛スピードで走り始めます。このまま放っておくと

風の谷は滅ぼされてゲームオーバーになってしまいます。

「いい子だから森にお帰り!」といったところで、怒りで我を忘れていますので、ストロボ弾を使用します。

▲これ

まぁ画面上は白くFLASHするだけなのですが、これで王蟲の目は青に戻ります。

王蟲を虐殺するゲームと言う噂はありましたが、攻撃することすら高度なテクニックが必要で、攻撃すると映画同様怒ります。倒すことはできません。


総論として、蟲や王蟲を撃退することはなく、割と原作に基づいていたゲームではなかったのかなと思います。グループ会社が作ったゲームなんで、下手なものは作れないと思います(もしかしたら最初は蟲も倒せたのかもしれませんが)。飛行ガメはばんばん倒すことができるのは平和解決を願うナウシカっぽくないかもしれませんが、ゲーム性を考えればいたしかたないところ。
ただ、ゲームシステムや敵の強さ、無敵メーヴェなどのことを考えると、まぁ昔のゲームの限界でもあり、題材がナウシカでなかったらよくできた方だと思います。

ただこれを見て、ジブリや宮崎駿が激怒したというのは疑わしいです。このゲームを見て懲りたかどうかはわかりませんが、原作を大事にしたい宮崎駿がどうしても原作どおりにはいかないゲームや実写版を拒否しているのは十分にあることだと思います。


以上誰からも忘れ去られていた「忘れじのナウシカ・ゲーム」レビューを通した「風の谷のナウシカ 都市伝説」の検証でした。


最後に、このゲームの動画を下に載せておきます。

【クリア編】


【王蟲攻撃編】

(c)徳間書店/二馬力
(c)テクノポリスソフト/徳間書店インターメディア

コメント(6)

うーむ
勘違い含みのゲームコンセプトに苦言を呈するのはともかく
昔のゲームですからグラフィックのショボさはそっとしといてあげたい気もしますね

こういうバカゲー好きだなー

ばか野郎 おもしれいじゃねいか

確かに面白いですね・・・
でも、めちゃくちゃですな。。。

プレイヤーは王蟲を攻撃しなければならない、
というタスクを課せられたわけじゃない。
攻撃すると大変な事になるのだから、攻撃しないほうがいい。
なのに、コレが宮崎センセの逆鱗に触れたのだったら、
本当に自己作品への介入を許さない溺愛ぶりだと思います。

例えですが、
ドカベンの野球ゲーム作って、プレイヤーがへたくそで
山田太郎が三振しまくって打率7割を下回ることが可能、
という普通の野球ゲームを作ったけで、
水島センセが激怒したってのと同じレベルだと思います。
※例えばなしで、そういう事実はありません。


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